2014年1月26日

『自動車絶望工場』

『自動車絶望工場 ある季節工の日記』
鎌田 慧
講談社文庫
1983年初版

 

1972年~73年にトヨタ自動車の工場で期間工として働いたときの記録.40年も前の話みたいだが,今も全く変わっていないと思う.

ライン工は苛酷だということしか描かれていない.気が滅入った;何が嬉しくて労働してるんだろうと.余暇の気晴らしに本読んで落ち込んでたら世話ねえよ.人間性を破壊する罰ゲームみたいな労働.そこまでやって,いったい何が得られるというのか.世間に自動車が増えて何がうれしいのか.

ラインに組み込まれる以上に,非人間的なラインを後生大事に守る役割につくのが嫌だと思っていたことを思い出した.絶望的な気分になった.

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